何のために銀座へ行ったか

とてもとても仕事が忙しい最中の日帰りだった。
2月4日、銀座、オーダーメイドスーツRe.museへ。この店は3月にパリコレクションに参加する創業10年になる勝友美さんが興したスーツアパレルブランド。

コロナで自分の会社「アイ企画」をどうしていけば良いのか、考え続け、その世相に飲み込まれ、どん底まで落ち込み続けた時に、この店の事を知った。
勝つための戦闘服「ビクトリースーツ」。この言葉を頼ったわけではない。勝友美さんの歩み・生き様が、自分に重なる。悩み・切り開き方・そのマインドが全て自分と重なる。

人生初のオーダーメイドスーツ。作るなら、Re.museにしよう。勝友美さんの作った会社でオーダーし、その会社の空気・佇まいを感じて帰ろうと思ったのが、自身の、この1年間に渡る思いと決意だった。

人生の目的地。
Re.museでスーツをオーダーすると入会できるクラブ会員証の裏には、「石見の伝導者となる」と書いた。
「アイ企画」の始まりは、石見神楽だった。行政での仕事も浜田市ではなく、石見がスタートだった。
この先、浜田だけのことをする事にはならないだろうし、全国に広げるような事もないだろう。かといって、松江・出雲を…みたいな考えもない。
消去法で、残されたものが「石見」だった。
こんな恥ずかしい事はなかなか口に出せない。だから自分自身に刻んでおくことなのだろう。
そして、この言葉は、未来にもつながる。

人は、人と出会い、成長する。Re.museで出会った方達、僅かな時間ながら、様々な人生の縮図も感じとれた。
人が地域をつくる。土地ありきではなく、人として、塞ぐことなく、傲ることなく、限りある人生を歩いていくために。
(KAO)

https://re-muse.jp/