錦帯橋 走る!

走る事を始めたのは、予定調和、自分の思いへの諦め、組織への甘えを無くすためだった。運動音痴で40歳までメタボ経営者になっていた自分。(そうか、40の区切りだったのかも・・・)
集団意識。これとは子供の頃から戦ってきた。小学校・中学校・高校・予備校・会社・・・この集団的な同調・縛り、最後は会社が牢屋のように感じて、意を決して丸裸になったのが、事業経営のスタートだった。
経営者になると、商工会、商工会青年部、「損はしないから、仕事もあげるし」というお誘いで入会し、地元の経営者という集団に配属される。またもや先輩・後輩の関係、部長、会長、理事長などという偉いもんに従い、知らない選挙候補者への投票も迫られる。「経営者になっても、学校といっしょなの?」
商工会?・青年会議所?・ライオンズクラブ?・ロータリークラブ? ステップアップ?どこも学校じゃん。
様々な責任を重ねられ、背負ったうえで、全うし区切りをつけ、またもや丸裸になり、飛び出す。それが40歳。

「組織に抗うための資本は、自分自身でしかない」スポーツし続けるのは、そんな本能。
今年、お客様の組織ではあるが、そこに寄り添って行くか行かないかの判断を迫られた。様々なご縁で会社をここまで育ててくれた組織だ。
根っこを考えた。
「自分の信念を失ってしまう」
ならば、辞めよう。
僕は、会社を、従業員を、受けている様々な仕事を守らなければいけない。その組織についていかない事で、失うものはとてつもなく大きい。

マラソンは苦しい。一人の中の世界だ。ゴールなんてほど遠く、足も痛み、自分よりも年配の方にも、女性にも抜かれていく。だけどゴールは現れる。
こうして、綴っていると、走り初めて今年で10年になることにも気が付く。
進まないと分からないことがある。気付かない事がある。
結果とは、走り切った果てにしかない。
「貫け!」という女性経営者もいる。
行くしかない。最大の峠(全てが駄目になったらどうしようという恐怖)は通り越したから。